前回の記事が思ったよりも好評で、自分の考え方が誰かの役に立ったことを嬉しく思います。
前回は50mで23秒を出すための考え方について、ブログとYouTubeに投稿しました。
今回は「100mで49秒を出すための考え方」について解説していきたいと思います。
50mと似ているところもありますが、若干違う部分もあるので2つの記事を比較しながら練習に取り入れてみてください。
100mで50秒を切った選手
日本人が50秒を初めて切ったのは、2005年の日本学生選手権(インカレ)で、第一泳者の佐藤久佳選手が49秒73で泳いだ記録が初めてです。
今では多くの日本人選手が50秒を切ってきますが、当時はスイマガにもどデカく掲載され、小6だったわたくしも「スゲー!」となったことを覚えています笑
続いては100mで49秒を目指す理由について説明していきます。
100mで49秒を目指す理由
100mで49秒を目指す理由に関しては、前回の記事でもお伝えしましたが日本学生選手権(インカレ)を目安に考えています。
今年(2021年)の決勝ラインがこちらです。
50秒22です。
今年に関してはB決勝が行われなかったため、例年よりもシビアになっていますが、A決勝を目指すとなると49秒台が1つのラインになってきます。
インターハイに関してはもう少し記録は落ちますが、表彰台を目指すのであれば49秒を目指すに越したことはありませんね。
100mで49秒を出すための分割の仕方
49秒9で100mを泳ぐ場合は
前半の50mを23秒後半〜24秒前半
後半の50mを26秒前半〜25秒後半
で泳ぐ必要があります。
これを25mで考えていくと
くらいですね。
50mと違ってラップは個人の特性でバラつきが出ますが、だいたいこんな感じかと思います。
100mで49秒を出すためにやらなければいけないこと
50mの記事で書いていることもあるので、「またか」と感じる方もいるかもしれませんが、解説していきます!
①スピードアップ
ここがマストです!
50mのベストタイムが24秒かかっている方は49秒を出すことは不可能なので、スピードを上げる取り組みをしっかり行なってください!
スピードを上げることで余裕を持って前半を通過することができます。
ここは1番の重要ポイントです!
②ベースアップ
50mと違うポイントの1つに
「ベースアップの重要性」
があります。
前半がいくら速いラップタイムで通過できても、後半に大きくタイムを落としていては49秒を出すことはできません。
実際わたくしはここが1番弱かったです・・・
平均的に前半と後半のラップタイムの差は、長水路のプールで2秒前後です。
200mを得意とする選手などは差を1秒程度で泳いだりします。
ゆーじの100のラップタイム
わたくしの100mの生涯ベストのタイムです。
長水路が52秒31です。
前半の50mを24秒82、後半の50mを27秒49で泳いでいます。
短水路が50秒32です。
前半の50mを23秒58、後半の50mを26秒74で泳いでいます。
タイムを見てもらうと分かる通り、後半のタイムを大きく落としています。
このように後半にタイムを大きく落とすことを、
水泳界では「ぶり浮き」といいます。
こんなに大きくタイムを落としていたら49秒は不可能なので、しっかりベースアップ練習をするようにしてください。
ベースアップ練習時間が取れない最近
最近はなかなかベースアップの時間が取れないため(筋トレが楽しいことと体操の練習に取り組むため)、
「パワーブリーズ」を使って呼吸筋のトレーニングを行なっています。
まだ効果を実感できてはいませんが、一応いろんな選手も使っていますし、これの最低レベルですらヒーヒー言っているので、
継続して様子を見ていこうと思います。
③ターンイン・アウト
50mと違ってくるポイントとして、ターンが発生することです!
ターンってやっている時間が短いので軽視されがちですけど、重要度はかなり高いと思っています。
そういいながら、わたくしめっちゃターンが下手でした笑
ターンってスタートと違って疲れるので、あまり好んでやらなかったです。
ここをもっと練習しておけば!!!
とタラレバ精神が出てきてしまいます。
ターンイン・アウトが上手くなることで、今ターンが下手だと思っている選手は1秒近くは短縮できますよ。
ターンイン・アウトの狙いは疲れないこと
ターンイン・アウトを速くする(上手くする)狙いの最重要ポイントは、
後半に繋げることです!
・回転動作
・壁を恐れて減速しないこと
が大切になってきます。
・壁を蹴った際にどれだけ進めるか
・壁からどれだけ速く離れられるか
が大切になってきます。
速く回ればいい、速く蹴ればいいという考え方はNGです。
ゆっくり回ってもしっかり蹴れた方がいいこともあります。
ターンは後半の泳ぎに上手く繋げられるように、疲れず回れるようにしましょう!
100mのベースアップ練習
100mではベースアップが本当に大事です。
具体的な練習メニューで
をおすすめします。
49秒を出したい場合は
25秒から26秒頭くらいのタイム
でまとめられないとかなり厳しいです。
わたくしはこの練習で26秒後半まで落としていましたし、調子が悪い日は27秒かかっていたこともありました。
ぜひこの練習を一度やってみてください。
大学時代に先輩にいただいた超有益アドバイス
我が中京大学には日本のトップで長年活躍されていた伊藤健太さんが在籍していました。
ある日健太さんに練習後100mの泳ぎ方について質問した際にいただいたアドバイスが、100mの泳ぎ方で今でも印象に残っていてそれをレースで活用しているので、このブログの読者のみなさんに教えたいと思います。
といったニュアンスのことを話していました(あくまでニュアンスです)。
健太さんがいうギアというのは「キックの強さ」を指すみたいで、
というお話でした。
この話が今でもわたくしが100mを泳ぐ時の考え方に活かされていて、実際この考え方を聞いた後から100mのタイムが伸びました。
たぶん実際の現場にいないと伝わらないかと思いますが、なんとなくこの考え方を噛み砕いて取り入れてみてください。
まとめ
今回のまとめです。
・スピードアップ(他の種目のためにも最優先)
・ベースアップで前後半の差を2秒以内
・ターンイン・アウトで1秒短縮
ですかね笑
わたくし自身、100mに苦手意識があったんですけど、マスターズになってからは100mのレースがすごく楽しいです。
50mは少しのミスが響いてしまいますが、100mは技術面よりもコンディションの部分が大きい気がするので、いつも元気だとそれなりで泳ぐことができます笑
最近はベース練習不足がモロ影響してきているので、筋トレばかりではなくベース練習も頑張りたいと思います。