「息継ぎができないから泳げない」これは、多くの水泳初心者が抱える最大の悩みです。しかし、正しい方法を知れば、誰でも簡単に克服できる課題なのです。
20年以上にわたり、水泳指導の現場で数多くの生徒を完泳へと導いてきた経験から、最も効果的な息継ぎ習得法をお伝えします。
【1日目:水中での呼吸に慣れる】
・プールサイドで顔を水に浸け、ゆっくりと息を吐き出す練習
・10回×3セット行う
・重要ポイント:鼻から少しずつ泡を出すことを意識する
【2日目:横向き姿勢をマスターする】
・壁につかまった状態で、横向きの姿勢を作る
・この時、片方の耳が水中に入るように
・顔を水から出す→水中に入れるを繰り返す
・20回×2セット実施
【3日目:実践的な息継ぎ練習】
・ビート板を使用してキック練習
・3キック目で息継ぎを行う
・このリズムを体に覚えさせる
・片手で壁を持って練習してから徐々に離れていく
このメソッドの最大のポイントは、「息を吐ききってから息を吸う」という順序です。多くの初心者は「息を吸うこと」に意識が集中してしまいますが、実は「息を吐くこと」の方が重要なのです。
さらに、息継ぎの際は体を90度回転させる必要はありません。45度程度の傾きで十分です。この「ハーフローテーション理論」により、初心者でも楽に息継ぎができるようになります。
また、練習中は以下の点に注意してください:
・焦らず、ゆっくりとした動作で行う
・息継ぎの際は、片目が水面から出る程度でよい
・首を横に倒すのではなく、体全体でローテーションする
多くの方が「水泳は難しい」と思い込んでいますが、実は正しい手順さえ踏めば、驚くほど簡単に上達できるスポーツなのです。
この方法で、これまで数多くの生徒が25m完泳を達成してきました。年齢や体力に関係なく、誰でも必ず泳げるようになります。
まずは、この3日間のステップを確実にこなしていきましょう。焦らず、一つひとつの動作を丁寧に行うことが、最短での上達への近道となります。