なぜ「あと0.5秒」が縮まらないのか?感覚だけの練習の限界
「練習量は誰にも負けていないはずなのに、タイムが半年以上動かない」
そんな伸び悩みを感じていませんか?
水泳のタイムは、感覚だけに頼っていると必ずどこかで頭打ちになります。
フォームの乱れや無駄な力みは、泳いでいる本人ほど気づきにくいものだからです。
実際にわたくしが無駄な力みの意味を理解できず、高1から大学3年までベスト記録を更新できませんでした。
この記事では、自分の泳ぎを“感覚”から“数値”に変えるための
3つの計算式 【SWOLF】【泳速度】【ストロークインデックス】
を、実際の練習に落とし込む手順とあわせて解説します。
読み終える頃には、今の自分がどこを直せば次のベストが出せるのか、はっきり見えてくるはずですよ!
伸び悩みの正体は「見えない非効率」にある
1. 簡単に現状を把握できる「SWOLF」
SWOLFは、一定距離のタイム(秒)とストローク数を合計した指標です。
50mを40秒、40ストロークで泳いだ場合、SWOLFは80となります。わたくしの場合、50mを23.6で40ストロークなのでSWOLFは63.6となります。
数値が少なくなるほど、少ないエネルギーで効率良く泳げている証明になるということらしいです。
ぶっちゃけこの数値を基準に練習はしていませんが、分かりやすい指標なので、50mを30秒切れるまではここを意識してもいいかもしれません!
(30秒ということに根拠はありませんが、コーチをしていて感じる一種の壁が30秒なので30秒と書かせていただきます。)
2. 速さの構成要素を分解する「泳速度(Velocity)」
泳速度(V)は、1かきの距離(SL)と単位時間あたりの回転数(SR)の積です。
ストローク長を落とさずに回転数を上げることが、タイム短縮の基本原則です。
「めちゃくちゃ回転が速くても腕を曲げたまま掻いていたら進まない」
という解釈で大丈夫です。
日々の練習でどちらの要素が崩れやすいかを確認し、課題を特定しましょう。
わたくしはここが腑に落ちてというかできるようになってタイムが伸びた感覚があります。
3. 究極の効率を追求する「ストロークインデックス(SI)」
SIは、泳速度(V)とストローク長(SL)を掛け合わせた推進効率の指標です。
数値が高いほど、エネルギーロスが少なく、水の抵抗を受けない泳ぎと言えます。
-
ケースA(推進力があり高効率)
距離:50m
タイム:28秒(V = 50 ÷ 28 ≒ 1.79m/s)
ストローク数:32回(SL = 50 ÷ 32 ≒ 1.56m)
SI = 1.79 × 1.56 ≒2.79m2/s - ケースB(ピッチ依存で空回り)
距離:50m
タイム:28秒(V = 50 ÷ 28 ≒ 1.79m/s)
ストローク数:42回(SL = 50 ÷ 42 ≒ 1.19m)
SI = 1.79 × 1.19 ≒2.13m2/s
タイム(速度)が同じであっても、少ないストローク数(長いSL)で泳ぎ切ったケースAの方が高いSI値となり、水をとらえる効率(推進効率)が高いと客観的に証明できます。
トップ選手の自由形長水路では3.0〜4.0前後の値が出ます。
わたくしの場合はこれでいうと、
- 距離:50m
タイム:23.6秒(V = 50 ÷ 23.6 ≒ 2.19m/s)
ストローク数:40回(SL = 50 ÷ 40 ≒ 1.25m)
SI = 2.19 × 1.25 ≒2.74m2/s
です。
フォーム改善の成果が最も顕著に表れるため、技術評価の指標として最適です。
レース分析でここまでできると完璧ですね!
3つの指標を使った実践3ステップ
Step1 現状のタイム・ストローク数を計測する
タイム、ストローク数は自分で数えるか、動画を撮影することで解決します。
レーススピードでの練習ではまだ使えていませんが、わたくしが使っているGarminのスマートウォッチなら軽い計測ならできました。
(その紹介は別の記事でやります)
でもまずは、
自分のタイムやストローク数は数えるクセを付けていくことが大切だとわたくしは考えますね。
Step2 指標を計算し、自分の弱点を特定する
水中撮影を行ってもらうことができれば弱点は即解決できるパターンが多いです。
ここらへんは一人での解決は難しいです。
動画を撮影できたとしてもそれは上から見ただけなので、実際に課題となる点の多くは水中が多くなります。
可能であれば水中撮影を行ってもらいましょう!
撮影ができなくてもコーチ等に確認してもらい、真似してもらうだけでも自分の弱点が客観的に分析できるかもしれません。
入水できるコーチ、モノマネが上手なコーチを見つけましょう!
Step3 弱点別の練習メニューに落とし込む(具体例)
弱点や課題が分かれば、あとは練習で反復練習をしていくだけです。
気をつけないといけないのは、ドリル練習を繰り返す際に間違った形で繰り返さないことです。
ここはマジで撮影するか見てもらうことがタイパ的におすすめなので、取り組む前に確認してから行ないましょう。
水泳みたいに感覚が大事なスポーツは自己分析がホントに難しい(実体験です)のでコーチを付けることを強くおすすめします。
数値だけでは超えられない壁!フォームの”感覚”を掴むには
感覚に関しては「道具に頼るべし!」です。
ピーナツパドルやアシストチューブ、ドラッグスーツなど、道具を使うことで感覚が変わりますし、何より楽しいので練習が飽きないです。
道具が使える環境であれば積極的に使ってみてください!
計測に役立つおすすめアイテム
ざっくり紹介します。
たぶん普通に知っているものばかりです。
SEIKO スイミングマスター(ストップウォッチ)
選手コース出身者なら絶対にコーチの使っているものを見たことがあると思います。
SEIKO一強なのか?分かりませんがストップウォッチといえばこれです。
これが良いのは押しやすいこととラップタイムの確認が簡単になることです。
ただ、もう少し安いモデルの物でも問題はないかと思います。
スマホでもできますが、ラップの確認や0.1秒の誤差があるのでストップウォッチは持っておくことをおすすめします!
スマホ(iPhone)
持っていない人がいないと思うのでわざわざおすすめする必要
ポチップ
スマートウォッチ
ストローク等も記録できますが、現状の使い方ではまだ使いこなせていません。
泳いだ距離やラップ、ストローク数まで記録できるので毎日装着できる人はおすすめです。
わたくしはGarminのvivoactive6を使用しているのでそのリンクを載せておきます!
ポチップ
まとめ:数値化した”課題”を、最短で”結果”に変えませんか?
SWOLF・泳速度・SIを計算すると、自分がどこで非効率になっているかは見えてきます。
ですが、「では具体的にどうフォームを直せばいいのか」は、独学では判断が難しいポイントでもあります。
わたくし自身、高1から大学3年まで感覚だけに頼って伸び悩みました。
数値と客観的な目線、その両方があって初めて次のベストが見えてきます。
パーソナルレッスンでは、あなたの泳ぎを実際に見ながら、この記事で出した数値の”原因”を一緒に特定し、次のベスト更新に直結する練習メニューを個別に設計します。
「感覚」から「数値」、そして「結果」へ——次の一歩は、一人で悩むより、一緒に見つけましょう。
